キューバン・ミュージックの紹介

●ソン

ソンは、キューパ東部のオリエンテ州都サンティアーゴ・デ・クーバが発祥の地であり、アフロ=キューバンミュージックとスペイン起源のフォーク音楽から影響を受けて発展する。一般的には、前半部分がメロディックな歌曲形式で、後半部分がモントゥーノと呼ばれるソロ歌手とコーラスの掛け合いになる形(コールアンドレスポンス)をとっているのがソンである。のちに、<ソン>という撥音が英語の<ソング>と間違えられるという理由で、この音楽のスタイル名が<ルンバ>とされて伝達されてしまう。以降、<ソン>はルンバという名前で知られるようになる。
人気のあった<ソン>もキューバ革命以降は低迷の時期を迎えるが、70年代に入り、アダルベルト・アルバレスやシエラ・マエストラによって、現代的な感覚で革新された。その後もソンは発展し続け、常にキューバ音楽に寄与し、他のジャンルの音楽にも影響を与えている。
キューバン・ミュージックの紹介 ::  音楽 ルーツ
 ::  ソン、サルサ、ルンバ、キューバンジャズ

●サルサ

1960年代、プエルトリコ系を中心としたラテン系移民が、祖国を出てより良い暮らしを夢見て、労働条件の厳しい低賃金労働に就くためにNY市内で急激に増加し、独自のラテン系コミュニティーを形成する。
プエルトリカン系の移民達は、NYで自然発生的に生み出されていった独自の移民文化とアイデンティティを提示するために自分達の音楽を必要とした。そこで生まれたのが、<サルサ>という新しいジャンルだ。ダウンタウンにあるラテン系コミュニティーのブロックパーティーから派生していったのが始まり。
キューバの伝統音楽<ソン>をベースに、都会の厳しく派手な生活を反映した強い演奏を目指し、アップテンポな曲調となる。70年代、NYのファニア・レコードが中心となって売り出したサルサは、米国の都市で大ヒットを記録する。NYを発信地として、南米、欧州へと世界的なサルサブームを生んた。 そのベースになったのが、盲目のトレス奏者、アルセリオ・ロドリゲスの<ソン>だった。

●ニュージェネレーションのミュージシャン

90年代にキューバに進出したバンドの中で特に注目を集めたのは、バンボレオとデビッド・カルサードのチャランガ・アバネーラなどが代表的ミュージシャンである。彼らのスタイルはサルサ・ドゥーラよりも、もっと複雑で激しいリズムを持った<ティンバ>としてシーンを席巻し、現在でもそのスタイルは支持されつづけている。

●ルンバ

キューバは、<ソン、マンボ、チャチャチャ>など、現在でも世界中で親しまれている数々のジャンルを生み出してきた。それぞれの音楽の起源はアフリカ文化(ナイジェリア系)とヨーロッパ文化(スペイン系)が複雑に絡み合って形成されているが、その中でもっとも奴隷制の名残りともいうべき音楽は、<ルンバ>である。起源は、ナイジェリアから連れてこられた黒人奴隷達が息抜きをするために休憩小屋の中で歌って踊ることを許可された中で、自然に派生したと言われている。その後奴隷解放とともに都市に集まった黒人の間で、異なる部族間の共通文化的言語としての役割を果たした。
今では宗教的な要素はほとんどなく、歌の内容も生活に密着したものとなっている。キューバにはカビルドという黒人の集会所というったおもむきの教会があるのだが、そのカビルドの中で、キリスト教の賛美歌と黒人音楽が融合したのではないかと思われる、カント・デ・クラーベという黒人コーラスが生まれた。コンガ・カホン・クラーベ・シェケレなどの打楽器による複雑なリズムと、ソロ歌手のコールにコーラス(コロ)がレスポンスする、ゴスペルなどで典型的な形式<コール・アンド・レスポンス>が特徴。
このルンバはテンポが速い順に、コルンビア、ワワンコ、ヤンブーの3種類があり、すべてダンスが伴う。 
ルンバは、数本のコンガと、カホンと呼ばれる木箱(高音のものをベラス、低音のものをバカラオ)、カターやクラベスなどで演奏される。 セントロハバナにあるアフリカンアートストリートでは、毎週日曜の昼頃からパフォーマンスが繰り広げられている。

●アフロ・キューバン・ジャズ

アフロ・キューバン・ジャズをシンプルに説明すると、キューバに伝承されたアフリカ起源の楽器であるボンゴやコンガなどのリズム奏法を取り入れた民俗音楽の要素を、ジャズフォーマットに融合したスタイルのひとつ。要するに<アフロ・キューバン・ジャズ>はサブジャンルであり、ルーツはあくまで<ジャズ>となる。そもそもジャズもアフリカ起源だし、ジャズの発祥地ニューオリンズはカリブ音楽圏でもある。そして第2次大戦後になるとようやく、アフロ・キューバン・ジャズが大衆に広く認知されはじめる。 当時のNYではチャーリー・パーカーを筆頭に、ディジー・ガレスピーらを中心に<ビ・バップ・ムーヴメント>が最盛期を迎え、シーンを席巻していた。そしてディジー・ガレスピーとキューバ人コンガ奏者チャノ・ポソとのコラボレーションによる<キューバップ>はアフロ・キューバン・ジャズの名盤といえる。 そして48年にリリースされたアフロ・キューバン・ジャズの名盤は、ノーマン・グランツ プロデュースによる アフロ・キューバンズのセッションなどが代表的作品。
洋楽:ジャズ/ラテン&ワールド・ジャズ/アフロ・キューバン・ジャズ

 

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