Tony Allen exclusive interview 特別独占インタビュー / 2-2

●RECENT WORKS "Home cooking"について

ホームクッキングの前の作品だった<ブラックボイス>では、沢山のDJ達に自分の ドラムパターンのサンプルを与えて、好きな様に音楽を創っていいと言ったんだ。 <サイコ・オン・ダ・バス>と<The Allenko Brotherhood Ensemble>の2作は、 前作ブラックボイスと、ホームクッキングの中間に位置すると思う。ブラックボイスに関して言えば、フランスの音楽評論家達の間では、あまり良い批評は無かったね。 でも自分はそんなことは気にしない、自分は作品をコンテストしないよと 言った。自分はどちらかと言うと、ただ純粋にプレイしたいだけなんだよ。 なぜなら、自分は批評家達がどういう風に作品を扱うかをよく分かっているんだ。 彼らがいつもこぞって言うのは、トニーはあの中で何をやったんだとか、どうでも いいことを聞いて来たりするんだ。何もわかっちゃいないよ。 俺は単なるミュージシャンの一人であって、単に時間が過ぎ去って行くのが 嫌なんだ。自分と時間は共に前進していくものなんだ。

●自分のフィロソフィーは、過去の作品に固執する事じゃないんだ、 俺は常に前を向いて新しい音楽を創り続けているんだ、過ぎ去った過去は 置いて行く主義なんだ。どちらかというと、<クラブミュージック>は未来へ 前進して行く音楽であって、常に革新を続けて進化し続ける音楽だと思う。 世の中には、本当に沢山の音楽が溢れていて、ソウル、R&B、ヒップホップ、 ラップなんでも、、、しかし、よく聞いてみると、その中には<ミュージック> が存在していない事もあるんだ。なぜならそこには<ソウル(魂)>が無いから なんだ。単なるドラムキックの繰り返しで、全くつまらないと思うよ。自分は人間味がある音楽が好きなんだ。特にリズム感のあるボーカルの声はすごく大好きだね。 自分がやりたいのは、一般受けするようなキッズ向けの音楽とかじゃなくて、 自分自身の独自のリズムパターンを音楽に取り入れたいんだ。なぜなら自分は 数えきれない程のパターンを体で記憶しているからなんだ。ヒップホップとかにも がっちりハマるようなものをね。でも多くの人達は沢山の商業的なドラムサンプルを 多様しているでしょ、マシーンもあるし、簡単に音楽が創れてしまう。 まあ、それはそれでOKなんだけど、もしその音楽自体がそれで良いとするならばね。 俺はドラマーだから、それじゃ心が許されないんだ。自分がプレイするリズムは 独特なんだ。単なるストレートなキックパターンですら、同じ夜のギグでは 二度と同じ様には叩かないよ。(笑)

●そして、前作、今作なんかでは、オリジナルの機械的なドラムパターンを 俺自身の独自のドラムパターンへと組み換えて、全く違う音楽にしたんだ。 本当の意味でのダンスミュージックだ。ダンスが踊れるような本物のリズムをね。 本物の良いダンサーは俺の本物のパターンを聞けば、すぐにダンスが踊れる ようなリズムなんだよ。彼らは良い音楽と一緒に踊るんだ。だから 俺の紡ぎ出すリズムは全ての良い所をフュージョンさせて、独自のパターンに 昇華させるんだ。常に俺は音楽を違う局面を見て接しているんだ。それが 俺自身のやっている事なんだ。もし俺が他の人たちと同じ視点に立っていたならば、 今こうして、この位置に自分は居なかったと思うよ。自分の視点は自分の思う 局面だけのみを見ている。常に前進出来る様にね。俺は同じ場所に 留まりたく無いんだ。俺の創った音楽が完成したあとは二度と聞かないんだ。 俺は前を見ていたいんだ。なぜなら自分が退屈してしまうから、、 過去の作品とは決別をして、前進するんだ。

<Music has no limit!!>ミュージックには、限界が無いんだ!! 世の中には、本当に沢山のレコードがあふれているけど、リスナーや ミュージッシャンは、その中でも自分自身のソウル(魂)に触れて来るような 音楽を見つけださなければと思う。このレコードは自分にとって価値のある ものだと、気が付かなければね。

●自分の人生はアップンダウンが激しくて、いい時もあれば、ディプレスする時も あるけど、最悪な状況にはなっていない、常に前進を続けていけば、またいつか 昇る時もくる。そしていつかそれが安定した状況になるかもしれないよ。 ミュージックは自分の情熱そのもの。そしてミュージックは自分をテイクオフさせる ものなんだ。自分自身が年をとっていっても、リタイアする自分は想像できないね。 一生俺はドラマーだよ。力の続く限りキープゴーイングして行こうと思う。 俺自身を生かしつづけてくれるんだ。絶対に止める事はないと思うね。 自分がドラムを辞める理由なんて見当たらないしね。俺自身の人生に集中しているんだ。 ドラムは俺の情熱そのものだ。

●今後の展開について

次ぎのプランだけど、リリース予定とかは置いておいて・・ でも音楽に関する事だけど、それは自分のドラムを若いドラマー達の 為にエジュケーションするDVDの企画なんだ。きっと多くのドラマー達の 中には、自分のようにドラムを叩きたいと思っているかもしれない。 自分がこのDVDを監修して、<アフロ・ビート>レッスンを世界中の ドラマー達へと伝授したい。レベルを上級から、初級レベルまで下げて、 ステージ1ードラムの基礎から、きっちりと教えたいんだ。もしそのドラマーが 一度も叩いた事が無くても、分かりやすい様に、明確な両足の動きとか 細部に渡る迄、マルチアングル機能を使ったりして、教えたい。 1、2、3、4、手足には4つのアフロビート独特の キャラクターがある。それぞれは同時に一つのポイントに向かって 全く違う動きをする。それを分かりやすく説明したいんだ。 もし基礎的な部分が理解出来なければ、レッスン2には絶対に行くべき じゃないから、もう一度しっかりと基礎をやりなおして貰う。レッスン2は レッスン1とコネクトしているから、基礎を抜かしちゃだめなんだ。 それはプログレッションの一部分だから。すべてがバランスして、動作が シンクロナイズするんだ。どういう風に動作しているかを説明して、 理解していく。とにかく一度アフロビートの基礎を叩き込めば、 あとは、自分なりに解釈して、新しいビートを創造する事に役立つと思う。 もし自分がアフロビートを伝授しなければ、他の誰もが自分のように ドラムを叩く事は不可能だから、いつか自分の伝授した方法で、世界の どこかのクラブで、自分の鏡を見ているように、驚かしてくれるような ドラマーに会ってみたいね。こいつ最高だよ!って思えるような奴にね。 そこに自分のディベロップメントが見えるから、すごく楽しみにしている。 未だに自分のようなドラマーに出会っていない。 耳でコピー出来るやつはいるけど、叩く感じが似ているだけで、本物のアフロ ビートじゃない。だから、このエジュケーションDVDを通して、本物の叩き方を伝授したいね。

● How does music make U feel?

自分にとって音楽とは、すごく良い気持ちにさせてくれるものだよ。 もし自分が病気になってしまった時にでも、疲れている表情を見せている 時でも、ドラムを目の前にして、イスにケツを乗せれば、自分を目覚めさせて くれるんだ。どんな状況で音楽と接する時にでも、なんでも、いちどドラムの前に 行けば燃えて来るんだ。


[インタビュー&テキスト 井出]

Supported by La Fabrique/ Blues interactions / Text & Interviewed by Jun Ide

 

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